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in ・家族改造計画

家族改造計画 2章-1

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牧野の茶の稽古については今まで通り邸で稽古をつけてもよかったが、
家元夫人には
「道明寺に嫁ぐ予定でいる女性で、将来のために教えてる」
そう言った。
その話が現実でなくなった以上邸で俺が牧野に稽古をしていることで
ばあさんや他の者たちから色々と言われる要素だけはなくしておきたかった。

だから俺は牧野に、稽古はあの部屋でやると言った。
そして稽古の回数も今までより増やした。

俺は牧野を一人にできないと思ったから・・・
アイツは人に心配かけまいとして我慢するのが得意で、俺達に頼ってくれて構わないのに
俺達に頼るのはよくないと、頼ってこない。

牧野のバイト先についても、家族の事を考えてバイトをしてるが、あの団子屋のバイトだけでは休みの日に働いても、もらえる金額は限られている。

団子屋の女将さんとは顔見知りになっておいたから、女将さんに話をつけて、
牧野にウチの関連の資料館でバイトをさせる。
俺の目の届くところにおいておけば・・・それなら牧野が無理をしそうなときにはいつも気にかけてやれる。

遠距離だったとはいっても司と付き合っていた牧野にとって、司の存在がどれだけ牧野の精神を支えていたか・・・
その牧野に何の支えもなくなった今、、牧野はいつも以上に我慢をするだろう。

類もあきらも親父さんの仕事の都合で、海外の支社に行っていたから
俺しか牧野の傍にいてやることができない。

牧野の知らないところで俺が団子屋のバイトをやめることを話してるのを知ると
「ちょっと、私は西門さんと違ってバイトしないと生活できなんだからね。
なのになんで勝手に話をつけちゃうのよ」
とブツブツ怒っていたが、
これだけ俺に怒る元気があれば、少しずつ気持ちを浄化できるだろう。


牧野ははじめこそ俺にブツブツと怒っていたが、俺が用意した資料館でのバイトに精を出していた。

館長に牧野の様子を聞いてみると、
「牧野さんですか?よく働いてくれてますよ。
よく気が利くお嬢さんですし、丁寧ですし、お作法もまだ覚えてる途中ですがとてもきれいな所作ですしね。
働いてくださっているスタフのみなさんともすぐに仲良くなってますし、牧野さんの就職がまだ決まってないようでしたらぜひともウチで卒業後も働いてほしいくらいです。」
そんな風に言ってくれていた。

バイトが休みの日の一日はウチで持っているあの部屋で
牧野に稽古をつけていた。


**********************
総二郎さんが一度挨拶に連れてきたお嬢さんを邸で見かけなくなったのはいつの頃からかしら

道明寺の楓さんが久しぶりに邸に顔を出してくれて、
息子の婚約者にお茶の稽古をつけてほしいと言われた時、私は、はじめ総二郎さんの言葉を思い出していた。

でも詳しく話を聞いていくと、その相手があのお嬢さんでないと知った時に、楓さんが
「今日は総二郎さんがいらっしゃるのかしら?」
と聞いてきた。

たしか、今日の総二郎さんは出かけているけれど、あのお嬢さんに稽古をつけるという話だったハズ
そう思った私は

「総二郎さんはもうすぐ帰ってくると思いますわ。一人お稽古をつけないといけない人がいるそうですので」
そう伝えると
「わかりましたわ。ではそのお部屋で待たせていただきますわ」
そういってさっさと行ってしまう。

司くんが小さい頃によく来ていてくれていたから、部屋の事は楓さんはよくわかっている。

今日総二郎さんがお稽古をつける部屋入ると、あのお嬢さんが一人で部屋にいた。
一人でこのお嬢さんは何をしていたのだろうと思いながら様子を見ると、
総二郎さんが帰ってくるまでに先日までのお稽古の復讐をしているようだった。


真面目な方なのね・・・
総二郎さんが普段遊んでいるお嬢さんとはタイプの違うお嬢さんのようだけれど・・・
そんな事を思いながら楓さん方を見るとと部屋の中にいた人を見てすごく驚いたようだった。

総二郎さんの戻りが遅れていると教えてくれた、そのお嬢さんの話を静かに聞いていた楓さんが、
「すいませんが、少しこちらのお嬢さんとお話がしたいのですが」
厳しい表情でそういってくる。

私は二人の間に入り込んではいけない空気があることを感じたので、
「そうですか。わかりましたわ」
それだけ言うと、その部屋を出て楓さんとそのお嬢さんを二人きりにした。

しばらく自分の部屋で書類に目を通していると、
ノック共に楓さんが顔を出す。

「それでは私は戻りますわね。日本にくる日程は追って連絡いたしますわ」
それだけ言うと楓さんは帰っていた。
あのお嬢さんとは何を話したのだろう。
なぜかふっとそんな事を思ったが、静かで暗くなっていた部屋の前を通った私は
あのお嬢さんは帰ったのだろうと思っていた。


ただ、それから邸内でそのお嬢さんを見かけることは無くなった。

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