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in ・家族改造計画

家族改造計画 3章-1

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家元夫人に稽古をつけてもらって何か月かが経つと、私は家元夫人とお稽古以外の日にも時々一緒にお食事をする機会を持つようになっていた。

西門さんは相変わらず水曜日にお稽古をつけてくれるので、その日は家元夫人は誘わないでくださるんだけれど、
他の日で家元夫人があまり忙しくないときに時々お食事をご一緒することがある。

二人きりの時もあるし、他に家元夫人のお友達のご婦人が一緒の時もある。
そんな時は女同士色々な話をする。

二人で食事をしていたある日
「牧野さんは、お好きな人はいらっしゃらないの?」
そう聞いてきた。
道明寺の件から何か月もたっていたけれど、なかなか次の恋なんてできる状態じゃない。
そもそも誰かを好きになるという感覚が、今は全然わからなくなっている状態だし、恋なんてしてる暇があるなら、茶道のお稽古や、着付けのお稽古をしたかった。

初めは私に茶道や着付けなんてできるわけないって思っていたけれど、
二人の教え方が上手なのか、どんどん楽しさや奥深さを知っていくと、その時間がとても落ち着く時間だった。

「牧野さんは、どんどん吸収されるから教えるほうもとても楽しいわ」
この日もそんなことを話しながらお茶をしていた。


今日のお茶の場所は私がおすすめの場所に連れてってほしいと言われたので、
最近西門さんとよく来るこのお店にした。

創作料理のお店で中はすこしアジア系のお店だった。


西門さんとたまには会席とか日本料理ではないお店に行きたいねと話していた時に見つけたお店。
二人で、どんな感じなのかなぁ?ってワクワクしながら入ったのを思い出す。

西門さんは普段は足を運ばないお店だったし、私はこうゆう誰かと一緒の機会でもないと来れないお店だったから・・・。

このお店の湯葉茶碗蒸しと、生春巻きが西門さんのお気に入りだった。
「家元夫人。ここはですね・・・」
とおすすめの食べ物の話をしようとすると
「・・・牧野さん。今はお稽古の時間でないですから家元夫人じゃなくて他の呼び方で呼ばれたいですわ」
少し恥ずかしそうにそんなことを言ってくる。

「・・・ですけど・・・なんてお呼びしたらいいか」
「ウフフ。牧野さんが呼びやすい呼び方でよろしいですわよ。
扶美子さんでもおばさんでも・・・」
そう言われた私は、扶美子さんとは呼べないので、おばさまと呼ぶことにした。

「おばさま。このお店は最近西門さんとよく来るんですよ」
そう言うと私の話を嬉しそうに聞いていた家元夫人もといおばさまは
「あら?そうなの?総二郎さんとそろって食事をしたことなんてほとんどありませんわ。
総二郎さんって何が好きなのかしら?」
そんな事をいいながらメニューを見ているので
「西門さんはこのお店の湯葉茶碗蒸しと生春巻きが好きでココにくると毎回頼むんですよ」
そういってそのメニューの載ってるページを開きながら、
「小さい頃に家族で一度だけ旅行に行った先で食べたのが湯葉茶碗蒸しだったそうですよ。」
つくしが何気なくそうつぶやいた言葉に、家元夫人がハッとした顔をする

そう、あれはまだ祥一郎さんがいた頃、
京都に元々の本家があった名残でよく京都と東京と行き来していた時に、祥一郎さんと、総二郎さんを邸の使用人にお願いして、家元とよく京都に行っていた。
一度行けば2、3日の滞在になってしまっていた私たちは、邸に残っている祥一郎さんと、総二郎さんが寂しくないように、京都から戻るとお土産として湯葉を良く買って行ったことがあった。

祥一郎さんは、
「お母さん。ありがとうございます。とてもおいしかったです。」
そう言ってきたけれど、総二郎さんからは直接言われたことがなかったから
総二郎さんはあまり好きではなかったかしら?なんて思ったものだった。

でも・・・
思い切って牧野さんに聞いてみた
「総二郎さんは、ここの湯葉の茶碗蒸しをよく頼みますの?」
そう聞くと牧野さんは笑顔になって
「えぇ。毎回頼んでますよ。だいぶお気に入りなのかいつも最後に食べるんです。」
そんな事を私に話して聞かせてくれながら
「おばさまは何を頼まれますか?」
と聞いてくる。

そうね。総二郎さんのお気に入りらしいから、同じものでも頼んでみようかしら?
そう思った私は総二郎さんと同じものを頼んでみることにした。

「そうね。そしたら私も湯葉の茶碗蒸しを頼んでみようかしら?」
そんな事言うと牧野さんは笑顔で
「おばさまの好きなものも頼みましょうよ」
そういって私が好きな巾着卵を頼んだ。

牧野さんも巾着卵は好きらしくて、
「おばさまも巾着卵食べるんですね。いつも豪華なお食事かと思ってたので意外な感じがしました。」
そう言いながら、女二人の楽しい食事時間は過ぎていた。




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