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in ・家族改造計画

家族改造計画 4章-8

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総二郎は先ほどとは違い、佐絵子に対して厳しい表情を向けると、
「あなたに何の権限があって、私の弟子が悪く言われなければならなかったのですか?
直接牧野があなたに何かを言ったわけではないでしょう?」

そう言った総二郎と目を合わせた佐絵子は、さっきまで穏やかに笑っていた総二郎とは違い
自分に厳しい目を向ける総二郎を見てブルブル震えている。

「牧野つくしは、道明寺がとても大切して、花沢社長からも息子に表情を取り戻させてくれたととても評価されてますし、美作社長夫妻からもとても好かれていますよ。大河原では娘の親友のためいざとなったら後見人にもなると言っております。

そんな世界的大企業のトップたちからそこまで評価され、表千家西門流の次期家元の弟子にあたる女性にそのような暴言を吐かれてただですむとは
まさか佐絵子さんはお思いではありませんよね。」

そこまで聞いて初めて佐絵子は牧野つくしの人となりを知り、どうしていいのかわからなくなっていた。
「だって・・・だって・・・」
「言い訳は結構です。牧野つくしがそんな人間だとしって、今度は牧野つくしにすり寄る気ですか?」

それだけ言うと総二郎は、佐絵子を一瞥し、その場を後にする。

大樹が追いかけてきて、総二郎に頭を下げる
「うちの人間が、ご迷惑をおかけして申し訳ありません」
そう言った大樹にさっきまでの厳しい表情を少し緩めると
「園田さんのせいではありませんが、二度と牧野が傷つくような目に遭わせないでいただけますか?
彼女たちの処分はあなたに任せます」

そういうと車に乗り込んで邸に帰る。

移動の車のなかで、牧野に電話を入れたが無機質なアナウンスに切り替わってしまう。

牧野は今日どこに行ったんだろう。
そんな事を思っていると、タイミングよく電話が鳴る。

牧野か?
そう思ってディスプレイを見ると、桜子だった。

電話に出ると
「西門さん。今、私先輩と一緒に飲んでるんですけど、先輩に近況を聞いたらなにも言わずに目に涙を浮かべるので、
なにがあったのかを聞き出そうとしたんですが、ホントあの人は頑固ですわね。

まったく口を割らないので、いつも飲まないお酒を、疲れが取れるジュースですと言ってガンガン飲ませましたわ。
そうしてやっと口を割るかと想ったら眠ってしまったんですの。」
あのバカ。牧野が酒に弱いことを知ってて・・・
イラッとしながらも

「牧野は今どこにいる?」
俺のその問いかけには答えず桜子は
「西門さんのところに先輩はお勤めなんですから、西門さんが事情を知らないとは言わせませんわ。
先輩からは聞き出せませんでしたので、西門さんから教えてもらうことにします。

西門の皆様が先輩に何かしたとかそんな理由でしたら、先輩を速攻退職させますけど・・・?」
そう言ってくる桜子に今回の顛末を話して聞かせる。

「・・・では、西門の内部で何かがあったというわけではないのですね。」
「あぁ、俺も周りから聞いた話だけだが、家元夫人も茶会などでしか顔を合わせないが、
牧野の事はいい評価をしてるらしい。
真面目で自分から進んで人の手伝いをすると・・・」

そう聞いた桜子は、ホッとしたように小さくため息をつくと、
「事情は分かりましたわ。それで西門さんにお願いしたいことがあるんですが・・・」
桜子がそんな風に言うからどんなことを頼まれるのかと思ったら

「私ひとりの力ではとてもじゃありませんが、眠ってしまった先輩を運ぶことができませんの。
しかも私この後ずっと狙ってた殿方とデートですし、
先輩を迎えに来ていただけませんか?」

それだけ言うと電話を切る。

迎えに来いって、アイツ居場所言わねーで電話を切りやがったじゃねーか。
牧野の携帯の位置情報を確認する。

ココから車で10分もすればつくだろう。
俺は急いで車のカギを手に取り牧野を迎えに向かう。


俺がついたのが分かると桜子は、俺が牧野を抱えるのを見ると、何も言わずに殿方とのデートとやらに向かったようだった。


牧野を車の助手席に乗せると、シートベルトを締めてやる。
顔をあげた俺は牧野の頬に涙の痕を見つけた。

そのまま牧野のアパートまで車を走らせる。
車から牧野を抱えて、桜子から預かった牧野のバッグの小さなポケットからカギを取り出すと
カギを開けてベッドに寝かせる。

寝かせると少しうなされたようだったので、牧野の額に触れていた。
そのまま牧野の寝顔を見つめていると
「ごめ・・・迷・・・惑・・・ゴメン・・・」

牧野・・・迷惑なんかじゃないよ。
だからもう謝るなよ。

そう思いながら、涙の痕がある牧野を見て胸が締め付けられる思いがした。



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