in スポンサー広告

スポンサーサイト

-- COMMENT
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  • Share
in ・家族改造計画

家族改造計画 6章-3

-0 COMMENT
園田さんが俺の方を見て、
「あなたは僕とつくしちゃんが一緒に居るのを見ていい顔をなさいませんよね。
・・・という事は、あなたはつくしちゃんが好きなんですよね?
それなのになぜ思いを告げないのですか?」

そう聞いてくる園田さんに、俺は思わず本音を漏らしてしまっていた。
「牧野が、前に付き合った男とは家の事で親から反対されていました。
でも牧野も・・・司も、それに負けずに、お互いだけを思いあっていたんです。

あんなふうに家柄も何もなく素直に思いをぶつけあえるってなかなかできることじゃないし、
そんな相手と出会うなんてなかなかある事じゃないと、俺は二人の事を応援していたんです。

それなのに・・・牧野を悲しませる結果になった。相手の男に怒りを覚えたりもしました。
牧野は口にこそしないけれど、その傷がまだ癒えてないんです。

学生時代から付き合いがある俺達は、牧野の人柄に惚れて傍にくっついていたのに、
周りからひどいことをたくさん言われてきたのを近くで見てきたんです。

そんな風に言われても、牧野は言った人間を責めるでもなく、
俺達にはいつも笑顔をみせる。

笑顔の裏でどれだけ辛い思いをしているかを知っているからこそ、
牧野が、そのことに対して何も気にしないふりをして明るくしてる。
そんな牧野に俺達は人として惹かれています。

だからアイツを傷つける全ての事から守ってやろうと思っているんですが
なかなかうまくいかずに、この間も牧野が傷ついてしまった。

そんな状態で今の牧野が思っているのは
俺や園田さん、あなたの傍にいたら、俺達が困ると思ってますよ。

こんな状態の時に牧野に思いを伝えても、アイツの事だから
「私のせいで西門さんにつらい思いをさせたくない」
っていうんですよ。

今までがそうだったから、牧野の言いたいことはよくわかる。

例え、今の俺の気持ちを素直に
「俺は、ただお前が好きだって言ってるんだよ」
と伝えても牧野は、

「近くにいすぎたからそう思っちゃったんだね。
西門さんの隣は私じゃなくてちゃんとふさわしい人がいるんだから、間違えちゃだめだよ。」
自分の気持ちなんか二の次でそんな風に言ってくるんです。

それがわかってるからこそ、想いを伝えるのは今じゃなくて、
西門の家が牧野の人柄を認めて、評価して、後見をきちんとつけてからにしようと、
牧野にはまだ伝えずに外堀を固めてからと思っているんです」

俺の言葉を黙って聞いていた園田さんは
「・・・それまで、ずっとそうやって傍にいるんですか?気持ちを伝えることもせずに・・・。」
穏やかな表情でそう聞いてきた。

「今までは自分の気持ちを向き合わずに手軽に女性とつきあってきましたから、
だいぶ持久戦ですけどね。
ですが、牧野だけは他の女性と同じようには扱う事はできませんから・・・」
お互い静かにコーヒーを啜りながら素直な思いを吐き出す。


少しの静寂の後、園田さんが口を開く。
「誰にも言わずに、そこまで地盤を固めてから想いを告げるのは大変ですよ。
つくしちゃんはモテますからね。

家元夫人などの様に牧野さんと近づけて、西門のお家の中で力のある方に協力していただいた方が
はやく行動にうつせるじゃないでしょうか?」

そんな事を言う園田さんに笑顔をみせて俺は
「ご心配ありがとうございます。」
それだけ伝えると

「あっ、決して協力はしませんからね。若宗匠があまりにも雁字搦めになって動けくなってたら、
僕がつくしちゃんをものにしちゃいますから・・・」
そういって園田さんはいたずらっぽく笑う。

それだけ言うとどちらからともなく腕時計を見て
「おっと、この後牧野と予定があったんですよね?」
俺は席を立って二人分の伝票を持つと
「僕は自分の分は・・・」
払いますよ。
といおうとする園田さんの言葉を遮って
「いいえ。今日時間を作ってくださったお礼です」
ニヤッと笑って俺は二人分の会計を済ませると店を後にした。

牧野の心の傷をどうやって傍で癒していこう。
そんな事を考えながら、迎えの車の乗りこんだのだった。

スポンサーサイト
  • Share

- 0 Comments

Leave a comment

NEXT
家族改造計画 6章-2