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in ・短編(みじかいお話)

総ちゃんの初体験 ➁-3

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・・・なんで俺が・・・。
そんな事を思いながらも今日の講演会との会食の事を考える。

だいぶ西門に出資をしてくれてる人なんだよなぁ。
そう思いながら、半ば強引に着せられた垂れた犬の着ぐるみを着てボーっと立っていると
あきらから電話が入る。

だが、手が着ぐるみでふさがってるため電話を掴むことができない
「牧野。そこの電話スピーカーにしてくれるか?」
そうたのむと
牧野は俺がスマホを取ろうとして取れないところを見ていたようで、クスクス笑いながらアキラからの電話をスピーカーにしてくれる。

「総二郎。今日の食事の場所は青山って言ってたよな。
今度接待があるんだが、青山のほうの人なんで近くを使おうと持ってるんだが、後で店を教えてくれ。
・・・って、お前騒がしいけどどこにいるんだ?」
俺とあきらが話し始めたタイミングで牧野が部屋を出て行ったので、

事情を話すと
「あっははは。お前が牧野やバイト先の人間にされるがままにそんな恰好させられてるなんて、
想像しただけで笑えるな。」

「笑いごとじゃねーよ。今日の会食はすっげ―大事な相手だから、他の女さそって誤解させるわけにもいかねーし。」
思わず本音が出る。

「何時までにそこ出れば間に合うんだ?」
「そうだな。18時までには出られればいいんだが」
「そうか。わかった。」
それだけ言うと電話が切れる。


それから30分後、あきらが双子を連れて牧野と俺のところにやって来た。
「牧野。バイトがギリギリのところ申し訳ない。今日総二郎になんか頼まれたろ?」
「総二郎お兄様。可愛いですわ」
「ホントいつもそのかっこでしたらかわいらしくていいですのに」

あきらと双子を見て手を止める牧野。
「うん。いつもお世話になってるから助けてあげたいとは思うけど・・・」
そういう牧野に
「そういうとおもって、バイトの人間連れて来たぜ」
美作さんが双子ちゃんの後ろにいる人を見る

うちに長年使用人として勤めてくれてる永井さんの息子さんと、宮下さんの娘さんがやってくれるそうだ。


そういうと、美作さんは主任に話をつけてくれる。

これで何とか俺の方も間に合いそうだ
そう思いながら、双子たちに囲まれていると
「あ、犬がいるぞ~」
遠くから子供たちがかけてくる。
あっという間に子供たちに囲まれた俺は、着ぐるみに入っている大変さを身をもって体感したのだった。

双子たちはまだおとなしい方で、男のガキどもは俺に体当たりしてきたり、肩車を要求してきたりする。
着ぐるみの中だけもこんなに暑いのに・・・。

牧野と知り合わなければそんな経験はできなかった。
そう思いながら、会食に向かう車の中で、バイトをしてお金をもらう事の大変さを
経験させてもらった俺は、牧野がいう自分の力で金を稼ぐ大変さが少しだが分かるような気がした。

暑くて重いあの格好で何時間もいたので、普段移動中の車で、すぐに寝落ちする牧野をからかうことが多いのだが、今日は牧野と一緒になって車の中で眠ってしまっていて、邸に着いて運転手に起こされた俺は、普段表情を表に出すことのない家元夫人の苦笑いを久しぶりに見たのだった。



・・・・・・・・・・・・・・・FIN

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

総ちゃんに犬の着ぐるみを着させてみたかったのよ~~~。
ごめんねぇ。総ちゃん。大変目に遭わせて(笑)


疲れてくるまで寝ちゃった総ちゃんも、起きたことだし
会食の準備を慌ただしくして出かけたでしょう。

いつものポーカーフェイスの総ちゃんに戻って・・・(笑)
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